イントロダクション

香川県に古くから伝わるお祭りである「獅子舞」は、
さぬき人にとって県下共通のお祭りであり、
県民は何処からか聞こえて来る「獅子舞」の鐘の音に
秋の到来を感じてきました。

隣接する徳島県の「阿波踊り」や高知県の「よさこい踊り」のような
全国的な知名度は無いものの、
秋の豊作や災害から人々を守る大切な行事として、地域別に多くの保存会があり、
保存会毎に少しずつ違う鐘のリズムと踊り方は、地域の親から子へ、
人生の先輩から後輩へ引き継がれてきた。
そして地域の絆を深め、子供が大人の社会に参加して認められていく
大事な場でもありました。

しかしながら近年では香川でも核家族化が進み、
近所付き合いの煩わしさ、若年層の減少等により担い手が減り、
段々と獅子舞の担い手が減って来ています。

本作品では、
地味ではあるが、香川県の各地で行なわれている「獅子舞」(おしし)を通じて、
ちいさな伝統を守り、人生を紡いでいく人々の物語を表現していきます。

また、本作品を上映することにより他県の人々にも香川の新たな一面を知ってもらうとともに、
香川県の人々にとっては自分たちの「獅子舞と伝統文化」を再確認し、
再び盛り立てるきっかけとなればと思っています。

都会からきた子供が祖父の地方文化に触れ、その文化に入り、
役割を担っていくうちに人として成長していく過程を描く事を描き、
その中で伝統や文化は何故必要なのか考えてもらえる作品に仕上げていきます。

監督 釜次智久